「新潟って、何があるの?」。
東京で暮らしていると、時々そんな風に聞かれることがあります。
こんにちは、新潟県長岡市出身、現在は東京都中野区でフリーランスライターをしている関根めぐみです。
私の心の奥には、いつも地元の風景があります。
それは、大学進学で新潟を離れてから、より一層鮮明になったのかもしれません。
今日は、私が愛してやまない故郷・新潟を“推す”リアルな理由と、都会と地元のはざまで揺れ動く、等身大のUターンへの思いを、少しだけお話しさせてください。
これは、一人の地方出身者の個人的な記録であり、同時に、あなたの心の中にある「地元」への想いを呼び覚ます、小さなきっかけになれば嬉しいです。
私の原点:新潟・長岡という土地
新潟、と聞いて皆さんは何を思い浮かべますか?
お米?日本酒?それとも雪でしょうか。
どれも正解ですが、私にとっての新潟・長岡は、もっとたくさんの表情を持っています。
雪国育ちの記憶と風景
私の生まれ育った長岡市は、日本でも有数の豪雪地帯です。
冬になれば、世界は一面の銀世界。
朝、玄関を開けるのが少し億劫になるくらいの雪が積もっていることも日常茶飯事でした。
でも、その雪があるからこその美しい景色もたくさん見てきました。
しんしんと雪が降り積もる音のない夜。
雪解け水がキラキラと輝く春先の田んぼ。
そして、あのド迫力の長岡花火も、厳しい冬を乗り越えたご褒美のように感じていました。
「雪国は、静寂と厳しさ、そしてそれらを乗り越えた先の温かさを教えてくれる場所だったのかもしれない。」
大変なことも多かったけれど、あの雪景色が私の原風景の一つであることは間違いありません。
地元で感じた「閉塞感」と「居心地のよさ」
正直に言うと、高校生くらいまでは、地元に対して少しだけ「閉塞感」を感じていた時期もありました。
どこへ行くにも車が必要だったり、最新の流行はいつも東京から少し遅れてやってきたり。
もっと広い世界が見たい、そんな気持ちが募っていました。
でも、いざ地元を離れてみると、あの独特の「居心地のよさ」が恋しくなるんです。
それは、変わらない風景だったり、気心の知れた友人たちとの時間だったり。
安心感と、どこか守られているような感覚。
それは、都会ではなかなか得られないものかもしれません。
家族・友人・行きつけ──帰省で再確認する原風景
お盆と正月に帰省するたびに、私は自分の「原風景」を再確認します。
「おかえり」と迎えてくれる家族の笑顔。
久しぶりに会っても、昨日も会っていたかのように話が弾む友人たち。
そして、決まって立ち寄る「行きつけ」のお店。
長岡の生姜醤油ラーメンの匂いを嗅ぐと、ホッとするんです。
それは、私の身体に染みついた味であり、記憶そのもの。
こうした一つひとつが、私という人間を形作ってきたんだなと、帰省するたびに実感します。
東京生活で気づいた“地元の良さ”
大学進学を機に、私は東京へ。
憧れていた都会での生活は、刺激的で、毎日が新しい発見の連続でした。
中野区での日常とカルチャーの刺激
現在住んでいる中野区は、サブカルチャーの聖地とも言われる中野ブロードウェイがあったり、個性的なお店がたくさんあったりと、歩いているだけでワクワクする街です。
KAI-YOUで編集の仕事をしていた頃も、この街の多様なカルチャーに日々触れていました。
美味しい多国籍料理のお店、こだわりのコーヒーが飲めるカフェ、小さなライブハウス。
そうしたものが日常に溶け込んでいるのが、東京の面白いところだと思います。
それは新潟ではなかなか味わえなかった刺激でした。
「比較するからこそ見える」新潟の魅力
でも不思議なもので、東京で生活すればするほど、新潟の良さも際立って見えてくるんです。
例えば、食べ物。
東京にも美味しいものはたくさんありますが、新潟で食べるお米の圧倒的な美味しさや、新鮮な日本海の幸、そして何よりその「安さ」には驚かされます。
人の温かさもそうです。
もちろん東京にも親切な人はたくさんいますが、地元の人たちの、どこかおせっかいなくらいの(笑)温かさは、やっぱり特別なもの。
「比較する」という視点を持つことで、当たり前だと思っていた地元の魅力に、改めて気づかされたんです。
- 新潟の魅力再発見ポイント
- 食材の質の高さ(特に米、魚、野菜)
- 自然の豊かさ、四季の美しさ
- 人のつながりの濃さ、温かさ
- 時間の流れのゆったり感
これらの魅力は、東京のスピード感や便利さとはまた違った価値を持っているんだと、今なら分かります。
地元と都会のギャップに感じる価値観の変化
昔は「都会=最先端でおしゃれ」「地方=ちょっと遅れてる」みたいな単純なイメージを持っていたかもしれません。
でも、両方で生活してみると、それは一面的な見方だったなと感じます。
都会には都会の良さがあり、地方には地方の良さがある。
大切なのは、自分にとって何が心地よくて、どんな暮らしをしたいのか、ということ。
その価値観は、地元と都会のギャップを体験したからこそ、より明確になった気がします。
私が新潟を推す理由
さて、ここからは私がZ世代的な視点も交えつつ、新潟を「推す」理由を具体的にお話ししたいと思います。
私が大学時代から「note」やInstagramで新潟の魅力を発信し続けているのも、この「推し」の気持ちからです。
映えるスポットと、リアルな魅力の両立
SNS時代、「映え」は確かに重要です。
新潟にも、思わずカメラを向けたくなるようなスポットがたくさんあります。
- 清津峡渓谷トンネル: 水鏡に映る景色が幻想的で、アート作品としても楽しめます。
- 星峠の棚田: 四季折々、時間帯によって全く違う表情を見せる美しい棚田風景。
- 佐渡島の尖閣湾揚島遊園: 透明度の高い海と奇岩が織りなす絶景。
でも、私が伝えたいのは「映え」だけじゃないんです。
その土地に根付いた文化や、地元の人たちの暮らしといった「リアルな魅力」。
例えば、摂田屋地区の醸造蔵を巡って、味噌や醤油の香りに包まれたり、地元のお祭りに参加して、その熱気を感じたり。
そういった体験こそが、旅の記憶をより深く、エモいものにしてくれると思っています。
食、景色、人──Z世代的“エモい”新潟の楽しみ方
Z世代の私たちが「エモい!」と感じる瞬間って、きっとこういうことじゃないでしょうか。
1. 心もお腹も満たされる「食」体験
- へぎそば: つるりとした喉越しと、独特の食感は一度食べたら忘れられない!
- タレカツ丼: 甘辛いタレが染みたカツとご飯のハーモニー。
- 日本酒: 新潟の酒蔵は本当に個性的。酒蔵巡りをして、お気に入りの一本を見つけるのも楽しい。
- 試飲はもちろん、酒造りの話を聞くのも◎。
- 新鮮な魚介: 日本海で獲れたての魚は、鮮度が違います。回転寿司でもレベルが高い!
2. 五感で感じる「景色」の美しさ
- 長岡花火: ただ「大きい」「綺麗」だけじゃない。復興への祈りや平和への願いが込められた、ストーリーのある花火は胸に迫るものがあります。
- 田園風景: 特に稲穂が黄金色に輝く秋は、どこを切り取っても絵になります。
- 雪景色: 静かで、どこか幻想的な雪の世界。温かい温泉に入りながら眺める雪景色は最高です。
3. 温かさに触れる「人」との出会い
新潟の人は、シャイだけど情に厚いと言われることがあります。
最初は少しとっつきにくいと感じるかもしれませんが、一度心を開くと、とても親身になってくれる人が多いです。
(これは私の個人的な感想ですが!)
地元のおじいちゃん、おばあちゃんと交わす何気ない会話。
お店の人が教えてくれる、ガイドブックには載っていない情報。
お祭りで一緒に汗を流す一体感。
こうした出会いが、旅を、そして地元を、もっと好きにさせてくれるんです。
SNS時代の「地元プロモーション」としての発信
私がInstagramやTikTokで新潟のことを発信するのは、いわば「推し活」の一環です。
そしてそれは、新しい時代の「地元プロモーション」の形だとも思っています。
関根めぐみの新潟発信ハッシュタグ例(擬似コードブロック)
#新潟の魅力伝えたい部
#長岡愛が止まらない
#エモい新潟発見
#週末新潟トラベル
#地元推し活女子
#新潟グルメ旅
#にいがたぐらむ
#NagaokaSnap
こんな風に、自分の言葉で、自分の視点で、地元の魅力を切り取って発信する。
それが誰かの目に留まって、「新潟、ちょっと行ってみたいな」と思ってもらえたら、こんなに嬉しいことはありません。
KAI-YOUで培った編集スキルや、Notionで情報を整理したり、Canvaで画像を作ったりするスキルも、今の発信活動に活きているなと感じます。
こうした個人の発信だけでなく、地元新潟には、伝統を守りながらも新しい価値を提供しようと頑張っている企業もたくさんあります。
例えば、新潟でハイエンドなサービスを展開し注目されている株式会社HBSの取り組みなども、これからの新潟を盛り上げていく新しい力の一つと言えるかもしれませんね。
そういった多様な魅力に光を当てていくことも、地元を推すライターとしての役割だと感じています。
Uターンという選択肢
そして最近、私の心の中で大きくなっているのが「Uターン」という選択肢です。
東京での生活も充実しているけれど、ふとした瞬間に「地元に帰りたいな」と思うことが増えました。
「帰りたい気持ち」はどこから来るのか
この「帰りたい気持ち」って、一体どこから来るんでしょうか。
- 家族の近くで暮らしたいという思い。
- 慣れ親しんだ環境への安心感。
- 自然豊かな場所でのびのびと子育てをしたいという未来への想像。
- 地元に何か貢献したいという気持ち。
- 満員電車や人混みからの解放への憧れ。
私の場合、これら全部が少しずつ混ざり合っている気がします。
特に、フリーランスとして働くようになって、場所を選ばない働き方が現実的になったことも大きいです。
実際に住むとなったら?移住にまつわる現実
ただ、憧れだけでは生活はできません。
実際にUターンするとなると、考えなければいけない現実的な問題もたくさんあります。
メリット | デメリット | 検討ポイント |
---|---|---|
生活コストが抑えられる可能性 | 仕事の選択肢が減る可能性 | キャリアプランとの整合性 |
豊かな自然環境 | 交通の便が都会より劣る場合あり | 車の必要性、移動手段の確保 |
家族や友人が近くにいる安心感 | 娯楽施設が少ない場合あり | 自分のライフスタイルとの適合性 |
地域コミュニティとのつながり | 新しい人間関係構築の必要性 | 地域に馴染めるか、積極的に関われるか |
子育て環境が良い場合が多い | 最新情報や刺激が減る可能性 | 求める刺激の度合い |
長岡市には、東京23区からの移住者向けの支援金制度もあると聞きました。
そういった情報も集めながら、より具体的に考えていく必要があります。
フリーランスとしての働き方と地方暮らしの可能性
フリーランスライターという仕事は、PCとネット環境があれば、基本的にはどこでもできます。
むしろ、地方に身を置くことで、その土地ならではのネタを見つけやすくなったり、新しい視点が生まれたりするかもしれません。
新潟には、まだ光が当たっていない魅力的な人や場所、ストーリーがたくさん眠っているはず。
それを掘り起こして発信していくことは、私だからできることかもしれません。
「移住×ライフスタイル」というテーマにも、もっと力を入れていきたいと思っています。
まとめ
地元・新潟と、今暮らす東京。
どちらの街も、私にとっては大切な場所です。
そして、両方を知ったからこそ見える景色、感じる思いがあります。
「推せる地元」があるって、すごく幸せなことだと思います。
そして、その「推せる地元」を未来に向けてつくっていくのは、他の誰でもない、私たち自身の言葉であり、行動なのかもしれません。
もちろん、簡単なことばかりではないけれど、その一歩を踏み出す価値はきっとあるはず。
最後に、この記事を読んでくださったあなたに問いかけたいです。
あなたの地元は、今、どんな風に見えていますか?
そして、その魅力を誰かに伝えてみたいと思ったことはありませんか?
もしよかったら、あなたの「地元の推しポイント」も教えてくださいね。
最終更新日 2025年5月8日 by hedese